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LOHAS&DESIGN

前の店を閉める時「またどこかで」と挨拶を交わしたお客様と、またこうして会うことが出来、ただただうれしい一週間を過ごしました。ありがとうございます。
さっそく定休日をもらったので、みなさんから聞かれる改装の顛末を総まとめしてみます。

大工という職業は医者かも、と思った改装工事の3カ月を。(ちょっと長め。ご容赦を。


6月。おそらくこの最初の一カ月は自力でのメンテナンスに当てられていた期間。つまりは「治癒力」を高めるための日々だったような気がします(掃除掃除の日々のことね)
で、そこで出た患部を、次の2カ月を使って「ここを治してもらいたい。あ、ここと、ここも。あーー、ここもだー」とリクエストをして、改装していったという感じでした。
そういう意味では、ちまちまし過ぎてどーんと一棟建てを手掛ける彼らのシゴトではなかったかもしれません...(ごめんね、LOHAS...
それでも彼らは、患者が「痛い」と言っている患部をちゃちゃっと直してくれ、いや、それ以上にしてくれました。そのシゴトぶりは、整形外科医か! という感じ。

今回の改装では、出来るだけ維持できるものはそのままに、古き良き雰囲気をそのままに残しつつきれいにしたいと話しました。
LOHASのボス、のぶさんは、そのわたしの要望を、感覚的にとても的確に理解してくれました。

なかでもとっても気に入っているのがこの床。
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店の本棚下に備え付けられていたあった、おそらく古本屋時代に荷物を置く台として設えたとのだと思うのですが、客席を作るにはいらないなあと取り除いた板やレジ台(木下さんはビアサーバーを置いてましたね)、窓の補強に使っていた板等々。解体した部分の木材を土間の片隅に重ねて置いていたのですが、普通ならば廃材となってしまうだろうそれを移植していったのです。
積まれていた古びた木材の山がみるみる少なくなり、最後にはほとんどなくなったほど。そうしてパッチワークの床が出来たのです。
わたしはもちろん、のぶさんも気に入っていると言ってくれ、この段階で医者と患者が同じ方向を見て店を治癒しているんだなあってわかってうれしかったのでした。ここの部分の仕上がりで、店の改装の方向性がばちっと決まったような気がします。

そして、この床が出来上がったことで、次なる整形箇所となる厨房エリアのカウンターのアイディアが生まれました。店主が立つ厨房からの視界をよくするために外したドアをカウンターにしよう! と。 取っ手も蝶番も、テーブル部分の木材も、すべて捨てずに利用してこの部分は作られました。
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こじんまりした作業カウンターですが、すごく好きな場所になりました。
お客様がここに座って飲むを想定していなかったにも関わらず、「ここがいい」と言ってくださる方もこの一週間ですでに。うれしいなあ。

・・・とこれらは工事の一部であり、彼らのシゴトの細部を書き加えるとさらに長文になりそうなので、このあたりで留めますが。


6月から始めた作業は。9月のオープンぎりぎりまで続き、その都度小さな作業を苦にせずにこなしてくれたLOHAS&DESIGNにはほんとうに感謝の言葉しかありません。
古いものを残す――という作業。経年で培った味わいを大切にし、次に繋げていくという作業。これは、そのことを大事に思って関わらなければ出来ないことのように思います。そこに共感してくれ、共有できる人たちと一緒に店を改装できたことはとてもうれしくたのしい時間になりました。
店は、彼らの力でとても健康になり、次に繋がる形になったと思っています。
「建物が喜んでいますね」とお客様が言ってくれました。
ほんとに。
彼らが携わってくれなかったら、この店のこの形はなかったなあとしみじみ思います。
振り返ると、どんよりした日々もありましたが、今はただただ想い出になる3カ月になりました。
LOHAS&DESIGN thanx!!!
大切に使います。

LOHAS&DESIGN_c0059462_13434860.jpg9月9日。オープンの数時間前、最後の仕上げに来てくれ、作業を終えたLOHAS&DESIGNの二人です。(カメラを向けたら照れながら動くのでボケてます。笑
うちの店ともう一店舗、彼らが手掛けた二店舗が同時にオープンしたこの日。ほんとうにおつかれさまでしたー。そしてありがとう!
by book_cafe_note | 2014-09-16 13:47 | +日々
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